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篠原班員のReviewがAnnu Rev Cell Dev Biolに掲載されました

2013.10.17

このreviewは精子幹細胞の過去20年に渡る実験についてまとめたものです。1994年にBrinster博士が精子幹細胞の移植法を開発したのが、この分野を進めるのに大きな役割を果たしました。Brinster博士と共に1996年に精子幹細胞の研究を始めた自分は、新しい分野が広がって行くのを見ることができて幸運だったと思います。当時研究を共にした、マクギル大学の長野先生、横浜市立大学の小川先生と文字通り迷走しながら、この分野の研究は始まりました。この頃のBrinster研に来られたのは西宗先生、松居先生、野瀬先生、伊川先生、仲野先生、齋藤先生などで、その後の特定領域・新学術領域研究につながる多くの研究者と出会えたことも大きな収穫でした。

この分野は雌由来の卵子や初期胚由来のES細胞などの研究に比べると非常に小さな流れです。しかし、向こうには100年を超える歴史があるのと、これまで関わった人数のことを考えると、想像以上に進んだものだというのが率直な感想です。とはいえ、研究レベル・人口は卵子・初期胚研究の1940-50年代に相当する程度でしょう。エピゲノムをはじめ、まだまだ解かなければならない問題には事欠きませんが、これからどのくらい研究を進められるのかを楽しみにしています。Brinster博士の論文から、ちょうど20年たったこの時期に自分の研究を振り返る良い機会となりました。
(篠原)

(Annu Rev Cell Dev Biol. 2013 Oct 6;29:163-187.)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24099084

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